Column よしい〜のコラム

2025.07.05

🌲今更ですが、無垢材って、そもそも何?【木材豆知識】

 いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。
 さて、いつも商品説明に「天然木(てんねんぼく)」「無垢材(むくざい)」という言葉を良く使っているのですが、木に興味のある方はご存じかと思うのですが、大半の方は「無垢材」という言葉、聞いたことはあっても、実際にどういうものか分かりにくいという方は多いと思います。
 
あなたは、木が好きですが?木目が好きですが?
 ほとんどの方が「好きです」「木の空間は落ち着く」「心地よい」「リラックスできる」と答えると思います。
 しかし、その木がどこの国の何という木なのかをほとんどの方は知らないのではないでしょうか。
 近年は、住宅様式の変化により床の間や和室が減り壁はクロス貼りと見える内装に木が使われることが少なくなっていますが、ここ最近では第三の居場所としてカフェや店舗の内装など身近なところで木は多く使われるようになり、その様な場所は人気があります。木目調のシートや壁紙を使うところもあります。しかし、残念ながらそのほとんどの木は外国産材なんです。
 おそらく木にこだわりのある人は極少数で、身の回りに使われている木が何なのかを知らない(興味がない)人がほとんどだと思 います。それは、決して悪いことではなく木に触れる機会や木について学ぶ機会が無いから当たり前だと思います。

 私たちの使命は、「国産材の魅力をより多くの方に伝え、美しい日本の森を次世代に引き継くこと!」国産材の現状を踏まえつつ「無垢材」についてご説明させて頂きます。

🌲「天然木(てんねんぼく)」とは
 天然木は、広義に使われることが多く、自然に生えている木を伐り出したもので天然木=無垢材ではありません。接着剤を使っている合板や集成材も天然木です。

🌲「無垢材(むくざい)」とは
 無垢材とは、一言で言えば “自然の木そのもの” 。丸太をそのまま製材してつくられた木材で、接着剤や人工的な加工をしていないのが特徴です。たとえば、ホームセンターなどでよく見かける集成材や合板は、薄い板を貼り合わせて作られた工業製品です。一方、無垢材は、一本の木から切り出した「本物の木」。

■無垢材と人工素材の違い


 つまり、木の表情・香り・ぬくもりをそのまま感じられるのが無垢材なのです。

 特に、日本の気候は湿度の変化が激しいため、呼吸する無垢材が空間を快適に保ってくれるというメリットもあります。

🌲 国産針葉樹の現状と、なぜ「今さら」なのか

 日本には、世界に誇れる木材があります。
 その一つが、日本三大人工美林と称される奈良・吉野地方で育てられた「吉野杉」や「吉野桧」。何十年、時には百年をかけて丁寧に育てられた木は、目が詰まり、強度・美しさともに優れた品質を誇ります。
 ところが今、国産材の需要は大きく減少しています。
・昭和~平成初期まで盛んだった国産材の利用
・その後、海外からの安価な輸入材の増加や工業製品の普及で需要の減少
・工期短縮やコスト削減を重視する建築トレンド
・林業従事者の高齢化と後継者不足による施業放棄林の増加
・吉野材のような高品質材も使い道が減少

 こうした背景から、せっかく育てた良材が使われずに山に残ってしまうという現実もあります。製材所の廃業も後を絶たない現状なのです。
 無垢材を選ぶということは、日本の森林資源を活かし、山と人との循環を支え、日本の森や産業を守る選択でもあるのです。
 
 無垢材一択!と言っているのではありません。住宅用構造材としては、集成材の方が狂いも少なく強度もあるので無垢材の柱より細い柱で大丈夫だったり本数が少なく済むなどメリットも多いです。(専門家ではないので詳しいことは・・・)国産木材の需要が減った要因のひとつでもあります。
 
🌲 それでも、無垢材をおすすめする理由
安全・安心な素材
 無垢材は化学物質を使わず、アレルギーの心配が少ない素材です。お子さまのいるご家庭やペットのいる暮らしにも安心して取り入れられます。
経年変化を楽しめる
 時間と共に、色味が深まり、木肌の表情が変化します。これは合板や化粧板にはない「味」。まさに「育てる素材」です。
DIYでも扱いやすい
 柔らかく加工しやすい吉野杉・吉野桧は、DIY初心者にもおすすめ。テーブルや棚、壁材など、気軽に木の温もりを取り入れられます。

🌲 吉野の木が教えてくれる、日本の「美意識」
 吉野杉・吉野桧は、ただの木材ではありません。職人たちが山を育て、伐り、製材し、乾燥させて仕上げる。そこには日本人の美意識と自然への敬意が込められています。
 古くは社寺建築や和室の床柱にも使われてきた吉野材。建築材としての優秀さだけでなく、空間に落ち着きと品格をもたらしてくれます。
 森に育まれ、森を育んだ人々の暮らしとこころ
~美林連なる造林発祥の地”吉野”~として「日本遺産」にも登録されているんです。


🌲 いまだからこそ「本物の木」にふれてほしい
 「無垢材は高い」「手入れが大変」と思われがちですが、選び方と使い方しだいで、暮らしの中に気軽に“本物の木”を取り入れることは可能です。

1枚のカット材からでもいい。

DIYで棚を作るところからでもいい。

まずは無垢材に触れてみてください。

木の香り、肌触り、木目の美しさは、一度知ったら忘れられない心地よさです。

無垢材は「昔ながらの素材」ではなく、「これからを支える素材」だと、私たちは考えています。

木を使うことは、森を守り、未来の山を育てることにつながります。

いまさら、ではなく——いまこそ、「国産無垢材」を暮らしに。

当店では、DIYで扱い安いワンバイツーバイサイズの吉野杉を取り扱っています。
 是非、日本の森を守るために国産材をご使用頂けましたら幸いです。

 最後までお読み頂きありがとうございます。

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